開帳
| ID | word | kana | meaning |
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| 16505 | 開帳 | かいちょう | 開扉・啓龕ともいい、社寺が日ごろ厨子のなかに安置秘蔵する神仏・霊宝などを、一定期間公開し広く人々に拝観させること。関西では「おがませ」ともいう。これには大別して、自分の社寺で行う居開帳と、繁華地に出向いて行う出開帳とがある。開帳の目的は、元来人々との結縁であるが、次第に社寺の修造費・経営費を得るためのものに変わっていた。古くは『資治通鑑』240が、唐の元和14年(819)歳豊人安を祈願しての、鳳翔法門寺の釈尊指骨の開帳を伝え、日本でも『明月記』『看聞御記』『二水記』などに、善光寺仏・醍醐一言観音・法輪院虚空蔵などの開帳がみられる。しかし、開帳が隆盛を極めたのは近世に入ってからのことである。特に江戸での開帳が質量ともに抜群で、諸国の社寺による出開帳も頻繁に行われた。江戸出開帳の初見としては寛文10年(1670)の常陸真福寺の湯島天神での開帳がある(国立国会図書館蔵『開帳差免帳』)。開帳仏は、観音像や阿弥陀仏が一般的であるが、日蓮宗にあっては日蓮像の開帳が多くみられる。当時の開帳は、社寺奉行に願い出て許可を得るという出願制であり、享保5年(1720)には、開帳の間隔が33年と定められた。しかし開帳仏や開帳も可能であった。また幕政の弛緩するに従いこの間隔は次第に形骸化するとともに、看板・幟を立て、人形浄瑠璃や歌舞伎の見世物小屋・茶店などが軒を連ね、信仰的な雰囲気よりも興行的な色彩を強くもつようになり、庶民のレクリエーションの対象に変容していった。 |